スペインの世界遺産で有名なサグラダファミリアですが、当初2026年の完成を予定していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、2026年の完成を断念との報道がありました。
自分が生きているうちに完成した姿を見たいと思っていましたが、予定では2026年であったことに驚きました。
1882年に着工したサグラダファミリアですが、完成が遅いのはなぜなのか、3つの理由をご紹介します。
サグラダファミリアの完成が遅いのはなぜ
資金不足のため
完成が遅い理由として、サグラダファミリアは贖罪(しょくざい)教会で、建設費用は人々の寄付によってまかなわれているためです。
贖罪とは「犠牲や代償を捧げて罪をあがなうこと。善行を積んだり寄付などの実際の行動によって、自分の犯した罪や過失を償うこと。」
サグラダファミリアの建設にかかる費用は、信者による寄付と、観光客の入場料でまかなわれています。
資金不足となることもあり、工事が進まない時期もありました。
2020年には新型コロナウイルスの感染拡大で、観光客の減少により建設資金となる入場料収入も大幅に減っています。
7月の来場者は1日平均約2000人で、前年同月の約8分の1だった。来年分として確保できる予算は、観光客が多かった昨年の2割未満の1700万ユーロ(約21億円)程度にとどりそうだという。
引用元:読売オンライン
新型コロナウイルス感染拡大による影響は、サグラダファミリアの建設にも大きな影響をおよぼしていたとは知りませんでした。
しかし、サグラダファミリアの建設資金は、人々の寄付でまかなわれているということを初めて知りました。
私は2004年にサグラダファミリアを訪れていますが、その入場料は建設費用として使われていたと思うと、金額は微々たるものですが、建設のために少しでも携われてたんだという嬉しい気持ちになりました。
幾度かの工事の中断
1882年に着工後も幾度か工事が中断されていたこともあります。
1936年のスペイン内戦により工事は中断。これに資金不足や、100人の著名人が建設反対を訴えるなど、サグラダファミリアの建設は30年近くも滞ってしまいます。
2020年の新型コロナウイルスの感染拡大防止によるロックダウンのため、工事の中断を余儀なくされました。
ガウディの設計図の消失
ガウディは生前に、多くの模型や詳細なスケッチを残していました。しかし、1936年のスペイン内戦により、ガウディの設計図も多くを消失していまします。
サグラダファミリアは、南北戦争の結果としての破壊行為の対象となっています。計画と写真は焼かれ、石膏モデルは崩れ落ちます。
引用元:サグラダファミリア公式サイト
残された模型を元に、手探り状態で工事が進められており、完成が遅くなっていた理由としてあげられています。
この複雑な教会を設計図なしで作り上げていくのは大変な作業ですね。
しかし、今では最新のIT技術や3Dプリンターの導入により工事の進捗速度も上がってきています。
1990年代に数値制御により集中的かつ継続的なペースに達したとき、8尖塔の完全な製造には3か月の時間が必要でした。現在、技術的な改善により、同じカラムの製造期間はわずか3週間に短縮されます。
引用元:サグラダファミリア公式サイト
~中略~
技術的ツールにより、ガウディの神殿は今日、迅速、正確、そしてより経済的に前進することができます。1987年に始まったこの旅は、手動の描画からデジタルの描画、コンピュータ支援の制作へと技術を飛躍させました。現在、プロトタイプは最も適切なソリューションを確実にするために取り組んでおり、3Dプリンティング、バーチャルリアリティグラス、写真測量、スキャナー、レーザートポグラフィーなどが使用されています。
最新の技術を取り入れることにより、正確かつ迅速に作業が進められ、完成まで300年かかるとも言われた工期が短縮されていることが分かりますね。
まとめ
サグラダファミリアの完成が遅いのは、建設費用は人々の寄付でまかなわれていて、資金不足となり工事が中断することも理由としてあげられます。
スペイン内戦により工事は中断、ガウディの設計図も多くを内戦で失なってしまい、工事が再開された後も手探り状態で工事が進められていたことも、完成を遅くさせていた理由でした。
当初、ガウディ没後100年にあたる、2026年の完成を目指していましたが、コロナウイルスの感染拡大の影響により、工事の中断や観光客の減少に伴う入場料の減少により、2026年の完成を断念という発表になりました。
私がサグラダファミリアに行ったのは2004年で、まだ教会内部には確かステンドグラスが入ってなくて、内部の柱が森の木のような印象を受けたのを覚えています。
完成したサグラダファミリアをいつか見に行けたらいいな!
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